米島に捧ぐ

〜米島に話したいことメモ〜

「普通の中盛」と「うちの中盛」:今年一、腹がふくれた日

朝、自転車で代々木八幡のカレー屋さんに到着。駅前の好立地に建つこのお店の隣では、松屋の新作「ビーフシチュー」ポスターが堂々と貼り付けられている。10時過ぎで昼前混み合う前に行ったので20分ほど待った後にカウンターに案内してもらう。

 

「うちの中盛、普通のお店の量より多いけど、本当に大丈夫ですか?」

 

中盛を注文した後に女将さんと思われる店員さんに確認される。隣にいた友人が「少なめ」で注文していたので、「まあ最悪多くても足し合わせれば食べられない事もないだろう、それに朝から特に食べていないし問題ないな」と中盛で押し切った。

女将の曇った顔を、夜になった今でも思い出す。

 

5分ほどしてカレーが机に並べられる。最初の感想は「この量なら全然問題ないな」だった。

器は普通よりやや大きめ位のサイズだったので問題なかったが、強敵は具材だった。ポーク・チキン・キーマなどお米の上に乗っている具材が特盛で、米とスープのハーモニーを楽しむフェーズは最初の3口で終了。残りの時間は立て続けに口に運ばれる具材のパワープレーに、私の口が果たして耐えられるのか、のゲームになっていた。

多い。いやご飯の量は多くない、むしろ少ないぐらいだ。でも胃に対する具材の負担が高すぎる。15分後スプーンを置いた自分のお腹は、疑う余地もない程に今年に入ってから一番膨れていた。

 

注文時の女将の曇った顔が頭をちらつく。

「新参者は量が分からなくてよく中盛りとか大盛りとか言うのよ。そういうのは量が分かってからやってほしいわね」

そう言いたい顔だったのか(しらんけど)。

・・・うちの中盛りを世の中の中盛りと同じ量に調整してくれよ!!

 

店を出る。隣には先程の同じ松屋のポスターがはられている。あなたの大盛りを私は知っている。知っていることで感じられる安心感があるのだと体感した一日だった。

 

P.S. 高校の卒業文集を見返していると「草食系男子」で学年1位を獲得していた自分を発見しました。おめでとう。